電車

 

 

1 はじめに

 

国鉄には様々な電車が存在する。

 

通勤電車や長距離電車、そして現在では200km/hを超える速度で走る「新幹線」電車も登場した。かつて脇役だった電車は、もはや国鉄の顔として君臨するようになった。

電化区間も多くなり、交流電気で走る電車も登場した。

 

 

2 国鉄の電車史

 

電車の運用は当初、都市部での短距離普通列車に限られた。

加減速性能に優れるため短い駅間距離も苦にせず、また機回しも不要なので迅速な折り返しが可能だったため都市鉄道には適していた。だが当時の電車は乗り心地が悪いため長距離列車には不向きだった。

 

時代が下り昭和25(1950)年に80系湘南電車が登場した。東海道線の「湘南列車」は輸送力が限界に達しており、客車列車では増発が不可能だったためである。

80系は大成功を収めた。客車と大差ない居住性を実現し、走行性能に至っては客車列車を大きく凌駕した。

これを機に電車の長距離列車・優等列車への本格的な進出が始まる。

 

昭和31(1956)年、東海道本線全線電化が達成。

このときデビューしたのが「東海形」こと91系電車だ。そして91系は東京〜大阪間急行「せっつ」で活躍する。

91系は「国鉄つりかけ台車の完成形」といわれるDT20Aゲルリッツ台車を履いた。また国鉄旧性能車唯一の裾絞り車体を備え窓側肘掛を装備するなど、優等列車運用を前提としたアコモデーションになっている。

本形式の成功により国鉄の最高峰である「特別急行」は電車化のめどが立った。カルダン駆動方式を採用すれば、アコモデーション次第では特急型電車も不可能ではないという結論に至ったのだ。

 

そして新性能電車の時代へ。新性能電車はカルダン駆動を採用し、つりかけ駆動の旧性能車とは一線を画する快適な乗り心地を誇る。

昭和33(1958)年には151系特急型電車と153系急行型電車が登場した。

151系は国鉄初の特急型電車である。「特別急行」用電車である本形式により電車の快適性が完全に証明された。

153系は91系をベースに、151系に準拠する足回りを装備した。91系も後に足回りを換装して153系に編入される。ゲルリッツ台車は既存の80系に流用され、余ったDT16台車を捻出し72系最終グループが製造された。